安全なはずの山小屋まで撤退をしようとした、工藤、望月が凍死し、雪洞を掘ってビバークをした恒松が生き残る(現状では)という皮肉
ヘリによる救助が成功するのは、凍死した工藤,望月であり、悪天候のあまり要救助者に近づけないのは、生きている恒松の方、と言う皮肉
あの時、武田が足をもつれさせなければ
いや、それ以前に、出発を延期していれば
悪天候の可能性は考慮していたはずだ
そうすれば、4人メンバーの内の3人が凍死(現状では)という悲劇を迎えずに済んだのに
こういう時に体育会系のノリというのは、ヤバい
武田に無理をさせて、シゴいてやるとでも考えたのでしょう、安易に行動、決断を下した結果がコレだ
「
俺は大丈夫ですから。もうみんなの足、引っ張ったりしませんから」
こう言わねばならないような、そんなプレッシャーを与える、そういうノリが引き起こした事故に思えてしょうがないのですが?
もちろん、滑落した武田が一番悪い(
断言)
一時の意地の為に、命を落とすハメになったのだから
自分以外のパーティーメンバーまで、命を危険にさらす、重大な事故をひきおこしたのだから
しかし、そう言わねば、そう行動せねばならないような状況に追い込んだ、パーティーメンバーにも問題がある
特に、いかにも体育会系な工藤の言動は、武田にかなりのプレッシャーを与えているようですね
「
ったく、だらしない」
「
情けない、現役部員の癖に」
以上10話より
現役部員、という単語から、工藤はOBではないかと推測できます
体育会系は、先輩後輩の上下関係にうるさいですからねw
そりゃー、滑落するほど疲労していても弱音は吐けませんよねwww
工藤の知識、経験に関して若干の疑問があリます
山岳部のOBらしい彼は、救助要請を出すときに、冷静に状況を説明する事が出来た
「
あいつはこういう時のしのぎ方を知っている」
と言うように、このような状況も経験しているようにみえます
ところが、結局は雪洞も掘らずに、ただ吹雪の中を、望月と共に身を寄せ合って耐える事しかしなかった
そのあたりに、若干の違和感を感じます
可能性として考えられるのは、すでに疲弊していて、雪洞を掘る体力が残っていなかった、という所でしょうか?
動けない武田と共にいる恒松の方が危機的状況のように思えますが、
雪洞を掘れる場所まで移動→雪洞を掘る→ビバーク
と、救助を待つ態勢を整えましたからね、体力の消耗を抑えることが出来たのでしょう
それに対して、工藤、望月両名は、
救助要請→穂高岳山荘へ撤退→道に迷う、と歩きっぱなしですからね
もう、体力が底をついていたのでしょう
その上、救助のヘリが去っていってしまった、という絶望感から、それ以上の対処が心身ともに出来なくなっていたのではないか?と推測できます
もし、山荘への撤退ではなく、パーティメンバーが再度合流していたら……
あるいは全員が助かったかもしれない
パーティーメンバーが揃う事によって、多くの物を効率的に使う事が出来ます
体力、装備などを上手に使う事が出来ます
テントがあれば、少なくとも、工藤、望月は凍死せずに済んだでしょう
人数がいれば、他にも生き残るために、出来る事があったかもしれない……
やりきれないですね……
この作品はいつも、厳しい現実を突きつける
人は大自然の力の前には無力だ
圧倒的な吹雪の中、人に出来る事と言えば、震えて、吹雪が止むのを待つだけだ
そんな現実を突きつける
次週 "レスキュー" 果たして最後の生き残り、恒松は生還出来るのか?
来週もちょお楽しみです